保育園児の習い事は必要かと保護者から聞かれることがあります。
「習い事をさせようと思っていますが、まだ早いですか?」と、私が当時0歳児の担任をしていた時に保護者から相談を受けたことがきっかけで、保育園児の習い事は必要かと考えるようになりました。
保育士からすると、月齢によっては習い事は本当に必要なのかと疑問に思う事もあります。
子ども達が習い事を喜んでいる様子を見ると、保育園児の習い事は必要だと思う事もありますが、現役の保育士目線でこれらを検証していきます。
園児の習い事は必要?人気の習い事
保育園児の習い事は沢山ありますが、スポーツ系は
・スイミング
・ダンス
・サッカー
・バレエ
が多く、その他の習い事では
・ピアノ
・絵画
・学習教室
となります。
地域的なこともあるとは思いますが、私の勤務する地域ではこれらの習い事が人気です。
特に、私が習い事をしたことが良いと思ったのは、習い事がきっかけで、同じ保育園の親子の交流が深まっていることを感じた時でした。
園児の習い事は必要?いつから
私の勤務する保育園でも、4歳~5歳になると習い事を始めたと聞きます。
「せんせい、スイミングにいくよ」とか「ダンスしてるよ」などと教えてくれます。
また、早い子どもでは、1歳を過ぎた頃から「習い事をすることになりましたので、お迎えはお祖母ちゃんが来ます」と保護者の方から習い事を始めたことを聞くこともあります。
習い事を始める傾向は、年々早まってきているように感じていますが、全体的には自分で自分のことが出来るようになる3歳頃から始める子どもが多いようです。
私がなるほどと思ったのは、スイミングはオムツが取れてからというところが多いとのことでした。保育でもそうですが、オムツが取れるという事は1つの大きな目安だと思いました。
園児の習い事は必要?きっかけ
習いごとを始めるきっかけは、兄弟姉妹が先に習っていたからや本人が興味や関心を持ったこと
から始まるようです。
特にスポーツ系の習い事では、本人が好きだからが基本ですが、身体が弱いから体力をつけるために始めることもあります。
私が担任をしていた時に、喘息の子どもがいましたが、病院の先生の勧めでスイミングを始めました。食も細かったのですが続ける事で、体力が付き給食も食べられるようになったと卒園する時に聞きました。すぐには、良い悪いなどの結果は出にくいと思いますので、続ける事が大切だと思った瞬間でした。
また、親の希望から早々に習い事に行くようになることもあります。クラスで、一人が習い事を始めると次々に始める傾続向にありますが、保護者も毎日忙しい中を祖父母や保護者の兄弟などの協力を得ながら続けていくようです。
園児の習い事は必要?子ども目線
習い事を始めた子どもは、習い事がある日は早くお迎えに来てもらえることがとても嬉しそうです。
それに加え、私が感じているのは、保育園以外に「先生」「コーチ」と言う存在が出来るという事は、子どもの人的環境の拡大になってるという事です。
「○○先生がいってた」「○○コーチと同じこと言われるね」等、園児や保護者から習い事の様子を聞き、思わず笑ってしまう事もあります。
なので、私は、大人の子どもに向けられる視線が増えてくることは、子ども自身の安心感にもつながっていると感じます。
また、保護者は習い事の付き添いで子どもの表情や行動を見ていますが、親子共通の話題が増えるという事を聞きました。
このことは、子どもに向けられる保護者の視線も多くなっているという事なので、私が嬉しく感じる事です。
園児の習い事は必要?保育士目線
では、園児と毎日の生活を共にする保育士は習い事をどのように感じているのかと言うと、必ずしも両手放しで喜んでいるというわけではありません。
それは、親の希望から月齢が低い場合に始める習い事の場合です。
本人は、早くお迎えに来てもらえることがとても嬉しいので喜びますが、その先の習い事では
人見知りで泣き続けたり、オムツ交換で付き添いの保護者が困ったりした話を聞くことが
多いからです。
更に、習い事の次の日は機嫌悪く登園したり体調を崩すなどもあり、何のための習い事かがわからないというようなことを言っている保護者や祖父母にも会いました。
このような子どもは、親の都合で始め、親の都合で辞める場合が多いので、子どもが振り回されてしまう事になってしまいます。
私は保育士として、「自分のことは自分でする」や「自分のしたいことを意欲的に行う」等、食べる事・寝る事・排泄・着替えなど正しい生活習慣を身につける時期に、子どもの気持ちを飛びこして親の都合で始めることは、順番が違うのではないかと心配します。
園児の習い事は必要?まとめ
これまで園児の習い事は必要かを検証してきましたが、私が保育士として出した結論としては、本人が喜んで通う事が一番だと思います。また、送迎をする保護者の負担が少ないなど様々なことを考慮して始めるならば、楽しく続けられると思いました。
しかし、月齢が低い場合は、本人が好きと分かる場合はいいですが、好きなのかわからない場合や
反対にストレスに感じる時は避けた方がいいかもしれません。
私は、習い事は続ける事が大切だと思っているので、保護者が我が子がどのように感じているのかを見て、付き合っていくのが良いと思います。
「好きこそ物の上手なれ」ですね。