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保育士が保護者対応を苦手に感じる原因と対処法3選

人間関係

保育士が保護者対応をする時にストレスを感じることは、毎年1人や2人はいるのではないでしょうか?

私は、我が子を保育園に預けていた時に、保育士の何気ない言葉に傷ついた経験があるので、保護者にもいろいろな事情があることは十分理解していました。

しかし、相性の問題や子育ての考え方の違い、更には生活習慣なども多様化してきているので、普通て何だろうと思う事もしばしばです。そこからくる意見の食い違いは、時にはクレームとしてやってきます。

そこで、私が経験してきた保育の現場から見た、保育士が保護者対応をする時にストレスを感じる原因と対処法についてお話をします。

保育士が保護者対応を苦手に感じる原因

クラス担任になると、毎日保護者と顔を合わせることになります。

親子の会話を聞いているだけで、心がほっこりする場面に出会います。

その反対に、対応に困る保護者にも出会います。

相性の問題があったとしても、いきなりストレスを感じることはありません。

ストレスを感じるには、原因があるという事です。

その主な原因を1ずつ探ってみましょう。

我が子だけを見ている

保護者であれば、我が子のことしか目に入らないという光景はいつも目にしています。

それは、とても当たり前のことです。

私が0歳児の担任をしている時の出来事です。

入園当初は泣く子どもを保育士に預けて、後ろ髪をひかれる思いで出勤する保護者ですが、1ヶ月2ヶ月と経つうちに子どもが笑顔になってきます。

そろそろ園生活にも慣れてよかったと安心するのもつかの間、

「うちの子、よく泣いています。もっと、見てください」

「お迎えの時、一人で遊んでいます。遊んであげて下さい」

などと、言われたことがありました。

そんな時、私は『保育士の動きや子どもの対応を見られているな』とか『心配性なおかあさんだな』などと思うことがありました。保護者はその時の一部分しか見ていないのでそのように見えたのかもしれないのですが、その前後を見てはいないので、誤解を受けてしまったのかもしれません。

そのような時は、私は保護者に安心してもらいたいと思い、保護者が見たであろう前後の話をしています。0歳児は、遊ぶという事を見ても、成長発達の段階で必要な一人遊びの時期があることや、泣いていたのは、一人で歩いていて転倒したことで驚いてしまったため泣き始めたなどと理由を伝えましたが、保護者は、納得がいかないということもありました。そのような時は、伝える難しさを感じてしまいます。

このような積み重ねが保育士と保護者の間で溝になっていき、保護者もそうですが保育士もストレスを抱える事となります。

子どもに目が向いていない

登降園の時間が遅い保護者がいます。

私が担任をしていた2歳児のお母さんは、個人面談の際に生活リズムについて、親自身が朝起きられず、子どもを起こす時間が遅くなってしまうという事でした。

「朝9時までに欠席の連絡をお願いします」「・・・・・」

「登園が30分早いと、Aちゃんも集団に入って楽しく遊んでからスタートできるので、早めの登園をお願いします」

この声もむなしく、保護者の送り迎えの時間は変わらず、保育園に預ける時間が長くなりやがて子どもは体調を崩す事が増えました。

発熱しても翌朝は、「熱が出なかったので大丈夫です」と連れてこられ、午後に発熱し再度お迎えに来て頂くパターンになります。

この繰り返しが続くと親子共々疲弊していくのでアドバイスをするのですが、大人中心の生活はなかなか変えられないようでした。

最近は、仕事が多様化しているので、働く時間もまちまちですが、私は子どもたちの大切な時期をお預かりするので、就学に向けて生活リズムを整えることは大切だと思っています。月齢が幼いほど、子ども中心の生活をお願いしますが、それぞれ家庭の事情があるようです。

話が通じない

保育士が子どもの側に立ち、代弁をするという事は良くありますが、その時保護者は、「先生が早く帰りたいから、そんなことをいうのでしょう」「先生が、楽をしたいからでしょう」と言わんばかりに、顔を覗いてきます。

私が延長保育の当番の時、最後のお迎えになったお母さんが、買い物袋を提げてお迎えに来ました。「ほら、早く帰る用意して!先生が早く帰れないよ」と、わりと強めに子どもに言いました。そんな時は、顔では笑っていますが、『いえ、私が早く帰りたいというよりは、もう少し早めにお迎えに来て頂くと、子どもが安心します』と心の中で思いました。親の安心と子どもの安心が違うという事を思わされます。

一昔前なら、「先生、有難うございます」と言葉や態度で表すことで、保育士側にも感謝の気持ちが伝わっていたという事はよく聞きます。

育児に対する考え方や家族構成が時代と共に変わり、親の育てる側の力が不足してきたことが
問われるようになってきた頃、保育士の能力も問われるようになってきました。

これらのことが関係しているのではと思わされる、出来事が多くなってきました。

保育士が保護者対応を苦手に感じる時の対処法

保育士がストレスを感じる保護者について原因がわかってきたところで、対処法について検証して
いきましょう。

話を傾聴

保護者が出勤している間、保育園という人生初めての集団の中で、子どもの様子が家庭とは違うという事は多いです。

家族という最小単位の社会で、両親や祖父母と生活する中で幼いというだけで守られます。

そして、まだ幼いから出来ないなどと思われがちです。

しかし、保育園という集団の中では、0歳児・1歳児であっても、簡単なルールの中で生活をしてい
ます。

毎日規則正しい生活をすることは、大人から見ると単調のように感じますが、私が保育士として経験してきた中で、生活リズムを整えるという事は体調面や情緒面のみならず、見通しを持って生活できるということにつながるので、とても大切なことだと思っています。

保護者の方には、そのことを理解してもらえるように働き掛けをしたいので、家庭での様子を聞
き、子どもが今どのような発達段階にいるのかを把握して、保護者に協力を求めます。

そのために、細かいことを聞き漏らさないようにし、親としてどのように育てたいですかと聞くこと、つまり傾聴することが私は大切だと思いました。

上司に相談

クラス担任間で、家庭での状況やクラスの様子がしっかりと把握出来たら、次は上司に報告し相談しています。

現在は、副主任というポジションを取り入れている園が多くなってきていますので、副主任、主
任、園長と課題に応じて、報告・連絡・相談をする相手が変わります。

しかし、伝達経路を間違うと簡単な話も複雑になり、大きなトラブルに発展しますので、気を付け
たいものです。

私はクラス担任になると、必ずクラスリーダーに相談していました。教科書の無い保育という人を育てる仕事は、保育士一人一人の保育観が違うからです。保護者にその日の様子を伝えるにしても、個人の課題を複数の担任の意見がバラバラでは、保護者との信頼関係が築くことが難しくなると思っているからです。

そして、クラスリーダーになってからは、更に主任・園長に報告し相談することが増えました。一人で問題を抱え込むと、心も体もしんどくなってしまうので、自分を守るためにも必ず報告をしてアドバイスを受けるようにしています。そして、クラス担任全員で共有し、クラス担任の誰もが保護者と反しても、保護者が混乱しないようにと配慮もしています。

コミュニケーション

上司に相談出来たら、後はどんな些細なことでも保護者と小まめにコミュニケーション
を取り、良いことは一緒に喜び合える関係をつくっています。

親の立場からすると、我が子を褒められることはとても嬉しいことですが、反対に「できていません」などと言われるのは聞きたくないと思うので、私は「(課題は)園と家庭と一緒に考えていきましょう」と言うようにしています。このことを面倒なことと思わずに継続していくことで、信頼関係が築かれていくことを感じています。

信頼関係を築くのは時間がかかりますが、崩れるのは一瞬ですので、慎重に行う事が大切だと思っています。

保育士が保護者対応を苦手に感じる原因と対処法のまとめ

親になれば、年中無休なので途中で育児をやめるわけにはいきません。

更に保育園に預ける保護者は、両親共働きですので毎日がとても忙しいです。

産後や育児休暇明けに仕事を復帰しますが、ゆったりした生活から一変します。

第一子であれば慣れない育児に加えて仕事も加わり、保護者のイライラが募ることも
理解できます。

家族の協力が得られない、仕事で嫌なことがあった等、様々なことも考えられますね。

私は、保育者はそのような状況も考慮して、子どもの育ちを保護者の方々と共に協力し、行っていきたいと思っています。

保育士がストレスに感じる保護者は、保護者自身がストレスを感じているのかもしれません。

 

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